今を愉しむ

木陰の光

5月から6月、雑木の庭の光が、少しずつ変わっていきます。庭を歩くと、足元の影も、頭上の葉も、季節とともに違う表情を見せます。

雑木の庭に差し込む木陰の光

春、葉が広がり始める頃

5月初旬。葉物が姿を見せ始めます。ホスタの青みがかった葉、シダの透ける緑、足元のグラウンドカバー。どの葉も一斉に手を伸ばして、待ちわびた温かい光を受けとめます。

若葉が広がるホスタやタガネソウ、ショウマなどの株元
ホスタ、タガネソウ、ショウマ他

薔薇の季節

5月下旬。園路に葉影が長く伸びて、光と影のコントラストが見え始める季節。雑木の足元では、白バラが盛りを迎えています。

白バラと足元に広がるホスタ、ツワブキ、イカリソウ
ホスタ、ツワブキ、イカリソウ他

近づくと、薄紫のイチハツがバラの足元に色を添えています。緑の絨毯の上で、ここだけ特別に明るく感じます。「白」は、木陰に光を集めてくれる色。様々な色を繋いでくれる、まとめ役のような色です。

白バラの足元に咲く斑入りイチハツとアジュガ
B系バラ、班入りイチハツ、アジュガ他

ヤマアジサイの季節

6月上旬。雑木の葉がぐっと茂り、園路に濃い木陰が落ちます。庭のあちこちでは、ヤマアジサイが咲き始めます。小さな粒々の花と裾飾りが、たおやかな茎の上で揺れています。

咲き始めたヤマアジサイ、美方八重や藍姫など
美方八重、藍姫、久住の舞、他

しゃがみ込んで紫のグラデーションを見ていると、体が解けていくような心地よさ。ふと庭の向こうへ視線を向けると、遠くに白く湿った空が見えます。梅雨は、もうすぐそこ。

木陰の向こうに見える梅雨前の白い空
梅雨待ちの空